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アダラートやフローランの肺高血圧症治療と今後の予測

2020年01月14日

肺高血圧症は肺動脈の血圧が常に高い状態に保たれてしまう病気であり、特発性肺動脈性肺高血圧症として知られる原因が不明なものも存在しています。
肺動脈の血圧が上昇するのみでは症状が何も現れないことが多く、それによって心臓の機能が低下してくることによって心不全を起こし、息切れや疲れやすさ、足のむくみといったような自覚症状が現れてきます。
医療機関に訪れる患者は既にこういった状況になっていることが多く、心不全治療を開始してから肺高血圧症であるということに気づくということも稀ではありません。

特発性肺動脈性肺高血圧症の場合には基本的には薬物治療による症状の緩和と合併症の予防が行われます。
降圧剤であるアダラートは比較的古くから用いられている治療薬です。
アダラートはカルシウム拮抗薬として血管拡張によりその血圧を下げることに寄与します。
心不全にも用いられることからアダラートは肺高血圧症の確定診断を受ける以前から投与されていることもよくあり、確定診断後もアダラートが継続されることが多々あります。
一方、フローラン治療は最新の療法とも言えるものです。
フローランはプロスタグランジンI2製剤であり、強力な抗血小板凝集作用を有します。
しかし、フローランは不安定な物質で持続点滴が必要という問題があります。
そのため、より安定なプロスタサイクリン製剤も開発されてきていますが、副作用等の面で未だに不十分であり、今後の開発のトレンドとなると予測されます。
また、PDE5阻害薬やRhoキナーゼ阻害薬などの新しい治療薬も開発されてきていることから、こういった治療薬の使用経験が蓄積することで標準治療が確立されることも予測できます。
こういった肺動脈圧低下治療は根本治療ではないものの、薬物治療の限界としてこの方針での医薬品開発が進められると予測されます。